2020年6月19日、e+のStreaming+というシステムを使ってBBHFの配信ライブが行われた。その名も「mugifumi ONLINE」
スタート前からTwitterのタイムラインが盛り上がってて、ライブ前の整列とはまた違ったドキドキがあった。新鮮。
映像は外からcube gardenを見上げる画角から始まり、階段を上がって建物内へ入っていく。札幌民の私はもう何度も足を運んだライブハウスなので、周りの空気感まで頭の中で再生される。
画面が切り替わり、機材搬入をするメンバーやスタッフが映る。
なんと普段は見られない準備のところから見せてくれるらしい。先ほどの入場する視点カメラはお客さん目線に見えて、メンバーの視点だったようだ。
楽器の搬入後、自ら物販ブースをセッティングする雄貴くん。
この日はオンラインライブで現地にはもちろんお客さんはいないので、この物販ブースで買い物をする人はいない。それでもいつものライブ通りにとブースを作ってくれている。
何度も配置を微調整していく。
ライブの空気づくりのこだわりと分かったうえで、それでも準備の丁寧さに驚いてしまう。
そして視点カメラは再び入り口から入場の動き。これがお客さんの入場だ。
物販ブースの売り子は和樹くん!カメラが一つ一つの商品を丁寧に見つめるのを見守っている。
無言だけど、たぶん「グッズ3点買ったらポスターついてくるよ!」みたいなことをジェスチャーで訴えてる。
ほんとに物販にメンバーがいたらなあと想像してしまうね
物販も見終わるともう早くフロアに入りたくてうずうずしている自分がいた。ライブの待ち時間は楽しい。
焦らされて待ちきれなくなったところで視点カメラがフロアへ。盛り上げ方がお上手でいらっしゃる!
このロゴ見て改めて「ライブだ!!ライブハウスだ!!」ってなった
1.ウクライナ
バシバシ瞬くライトの中始まるウクライナ。
ウクライナのひんやりした緊迫感がオープニングに合う
始まったとたんに気付くこと、やっぱりDAIKIくんはモニター参加なんだなぁ、と。
ライブの日はもしかして来るんじゃないかとかすかに期待してたんだけど。ただ、Fam配信のときと同じかそれ以上に映像が綺麗で、そこにいる感じがする。配置・投影の大きさなどこだわったんだろうな。
「君の好きな曲はやらない 彼らはやらないよ」でライブが始まるのはもはや画期的ですらあると思う。
一曲目から岩井くんのコーラスががんがん入っている。生声コーラスがかなり良い。
2.ライカ
勢いに載せてそのまま2曲目へ。
全編通してステージを捉えるハンディカメラのカメラワークがめちゃくちゃよかった。フロア移動した視点は実際にライブに行ってもライブDVDでもなかなか見られないから今回ならではだと思う。
この曲はほんとライブ映えするよね
曲終わりの「ありがとう」。目の前のフロアにはお客さんいないはずだけどね。画面越しによく伝わってきます。
3.Torch
この二人が映る画角が好き
前にラジオでDAIKIくんがMirror Mirror EPの中で一番お気に入りと言っていた曲。
新アルバムの最後にアコースティックバージョンで収録されるみたいですね。楽しみ!!
「今日はよろしくお願いします、BBHFです。
僕らにとってなじみの深い、よくツアーのスタートや終わりにライブをしていた――そしてこれからもできるように祈っているんですけど――このcube gardenさんで今日はライブをしています。
mugifumi ONLINEということで、mugifumi tourのオンラインバージョン、そしてツアーの前夜祭という思いがあります。僕たちも無観客でライブをやるのは初めてなので、どうなるかなという感じなんですが、楽しんでもらえたらと思います。よろしくお願いします。」
雄貴くんのMCにあわせて和樹くんがバスドラをドスドスしてくれるのがライブっぽくて高まる!
「新曲で、リテイク」
4.リテイク
MC中ずっと手持無沙汰そうにチューニングしながら話してたのに、曲振りになったとたんギターをおろす雄貴くん…!そのまま体全体で柔らかくリズムを取りながら歌い始める。
It's so cute!
表情も柔らかくて、楽しそうな感じはシンプルに匹敵するくらい!アルバムの中でも特にキュートでファニーな曲だと言っていたのが思い出される。
ギターを弾いていない分、手の動きが豊かで新鮮。両手を組み合わせたりぎゅっと握ったり、スタンドマイクを両手でつかんだり、そして「君だけは」という歌詞のところで客席を指さしたり!!良い…とても良い…
「続いて、アルバムから、Siva」
5.Siva
チケットの早期購入者特典で音源が公開されていた曲。
全体にかなり照明を落としたステージから「暗闇こそが真実なんだ」と語りかける。
DAIKIくんのモニターだけは光量を落とせないので浮かび上がっちゃうのが少し恥ずかしかったとアフタートークにて本人談。
「新曲で、僕らの生活」
6.僕らの生活
女性コーラスが印象的なこの曲。ライブではさらに岩井くんの声も重ねてた気がする。
このコーラスは日向文さんかなと思ってるんですがどうでしょう。
青っぽい緑っぽいライティングがきれいで好きだった。
今のところ公開されているアルバム曲で、生活しながら一番頭をぐるぐる流れてたのがこれ。「カラオケに行こう」なんて歌詞が今の世の中の状況にわくわく響く。
ここでステージを降りて別セットへ移動。なんとグリーンバック!
「今日は配信ということで、この別のステージに…今僕らにはグリーンバックしか見えてないんですけど、LAからクリスと、あとDAIKIくんの二人が参加してくれています。
…見えてますか?映ってないとこれ事故ですね」
…と言っている瞬間の映像がまさかのグリーンバックのまま。
クリスがいるはずの位置に手を振っているけどグリーンバック!
見ている方はひやひやしましたがすぐに切り替わって一安心。
本人たちはその場にいるときは気づいていなかったとのこと(アフタートーク)。
「クリスと一緒に書いた曲がありまして、We'll be OKという曲なんですけど、この曲の歌詞が今の状況にすごくあっていると思ったので、今回一緒にやろうと思います。
聞いてください、We'll be OK」
6.We'll Be Ok
正確には「月と太陽 ver.」と呼ばれる、日本語歌詞のバージョン。
盟友POP ETCのクリス・チュウが2パートで参加するレアな編成
「さあここから始めてみようよ」と高らかに歌いあげる。
ラジオにクリスからコメントを寄せてもらったときも、今の状況にピッタリだからとこの曲をかけていた。楽器構成はすごく優しいのに言葉と歌い方が強い。心強さを感じる曲だと思う。
「ライブでやるのは初めての、真夜中のダンスという曲です」
8.真夜中のダンス
並び立つビルの窓が明滅している背景の中で、ギターを持たずに大切に歌う雄貴くんがぐっとくる。
そしてギターと鍵盤でDAIKIくんが分身している…。この曲について前に「演奏するのが難しい曲」と言っていたのが関係あるのかも。映像参加のDAIKIくんが2パート担当することで実現した演奏なのかもしれない。
「焦げ始めた君への火」という歌詞変え。
アコギが前面に出たアレンジになってたのかな。ドラム弱めで。セッション感が強いのが曲の温かさを良く表していて好きなアレンジだった。ただ、若干テンポ緩めてあるのが一層歌う難易度を上げてるんじゃないかと思ったんだけどどうなんだろう。
「じゃあ、かけあがって、聞いてください」
9.かけあがって
MVにも出てきた新わんスタ屋上の背景が映し出される。照明の明るさ・白さも日光を意識しているんだろうな。みんなの白いTシャツが輝いている。
背景も相まって演奏しているみんながとても気持ちよさそう。聞いている私もとても心地よい。
この背景は特にDAIKIくんのなじみ方がすごい。そこにいるじゃん
仁司くんが大きなコントラバスを指と弓の両方で弾いててかっこよかった。
再びもとのステージへ移動。
「それでは最後の曲です。涙の階段」
10.涙の階段
薄くスモークの焚かれた中に淡い紫っぽいスポットライトに照らされた雄貴くん
カメラワークとライティングがとても良かったので写真多め。
この曲の二番が好き。抑制のきいたAメロからの、サビ直前の「そうしたいかな?」の声の張り方、そしてグルービーなサビ。
あと終わり方かっこよくて好き。
いやもう全部好き。全部好きなんだけどさ。
「ありがとう」
呼吸するように柔らかく明滅するライトの中で退場するメンバーたち。
メンバーに届かないと分かっていながらリアルタイムチャットでみんなアンコールしていた。あのチャットをメンバーに見せたい…
ものの30秒くらいで戻ってきてくれたのは、嬉しいけど早すぎてちょっと笑ったよ
「本来、もしここにお客さんがいたらきっとアンコールがあるので、ここからはアンコールということでセットを組んでいます。」
「今回はお客さんが目の前にいないし、コメントをリアルタイムで見る方法もないのですが、一応想像しながらやっていて。テレビにつないでみているかな、パソコンで見てるかな、スマホの人もいるだろうし。
早く直にみんなの姿を見てライブをやれるようになりたいなと思っています。まず僕らの一歩目として、ライブハウスを借りて、照明の中で、ステージに立って自分たちの演奏を見せるということをやりたかったので――状況がもとに戻るとは思わないですけど、直に会って同じ空間で音楽を楽しめる日が来ると僕は思っているので――その一歩目としてこのライブをやりました。
皆さんのコメントは後で見ることになると思いますが、今日みたいなオンラインライブみたいなものは今後もやっていきたいと思っています。
今回オンラインでチケットを買ってもらって、「見に来てもらっている」という体…というか「見に来てもらっている」という気持ちなんですけど、今後もオンラインライブを含め、mugifumi tour回りたいと思っているので、それをみんなで希望を持って、待っていてほしいなと思っています。
僕らも精一杯いろいろやっていくので、これからもよろしくお願いします。」
「よし。では、アンコールに応えますか。ではアンコールで、僕らの…というか僕の、とてもお気に入りの一曲をやりたいと思います。黄金」
En.1 黄金
わたしも黄金大好き。
ハープのところで岩井くんに寄ってくれるカメラさん本当にありがとう…
そしてマルチプレイヤー岩井くん本当にありがとう…
En.2 なにもしらない
歌いだしの直後、ドラムがスパークするところ、ほんと大好きだよ。
ライブカットとしてこの2曲だけでもYoutubeに残してくれないかな…
決して明るくない夜のライブハウスなのに、サビでMVの青空が見える。
2番のサビ前の「声を上げた」の無音+エコーからの、サビの「僕らは」の「ぼ」でもうドアをバーンと開け放って走り出したい。脳内の私が川沿いダッシュし始める
音源では「掟だって」と歌っているところ、ライブでは「愛の掟だって」と歌うことが多いよね。愛という言葉をわざわざ入れてくる
「ありがとう、BBHFでした。また会いましょう。」
メンバーが手を振って退場した後の余韻の中、視線カメラがフロアを出ていく。
そうそう。いつもこうやって満足感と名残惜しさの中で帰路につくんだよな。
念を押すように長めに移される物販ブース。無言の圧力!!
そしてライブハウスの外へ。
すっかり暗くなっている。ライブハウスって一瞬で時間が過ぎる装置なんだよ。本当に。
岩井くんのコーラスが全編通してめちゃくちゃ良い。やっぱりこの二人の声が重なるのとても好きだな
あと、フロアから見上げる目線じゃないからよく見えたのかもしれないんだけど、演奏中、特に間奏のとき雄貴くんと和樹くんのアイコンタクトがこんなに多いんだなと思った。立ち位置の角度もあると思うけど。
■セットリストまとめ
■アフタートーク抜粋
DAIKIくんはテレビ電話で参加
映像出演のDAIKIくんについて。
配信技術は岩井くん主導。外部の偉い人に任せていたらあまり意見は言えなかったかもしれない。モニター出演だって専門知識のある人にはそんなの無理だよって言われてしまったかもしれない。自分たちでやれて良かったとのこと。
「何が何でもDAIKIくんにはそこにいてほしかったので」 by 雄貴くん #BBHF
— しろもこ@いう間のひととき (@white_mocco) 2020年6月19日
これからの活動について。
「止まらずに」というところがかなり強調されていた。このライブの翌日から雄貴くんはwarbearの製作も動き出すらしい。嬉しい。
「音楽をやることで生きているので」 by 雄貴くん
— しろもこ@いう間のひととき (@white_mocco) 2020年6月19日
私はBBHFの音楽を聴くことで生きています…ありがとう マグロです!!#BBHF
止まったら死ぬからマグロらしい。4匹のマグロ。まさかのFish Fish Fish and Fish。
「止まらない」というのはメンバーみんな同じ気持ち、サポートメンバーの岩井くんですらそう思ってるくらい熱い思いです、と言ってたのが印象的だった。
この新しいライブ体験を1000円で味わえるとは…大満足でした。アーカイブが翌週の日曜まで視聴可能だったので何度見たことか。
終わった直後にTwitterに手書きの感想を上げている人がちらほらいて真似したやつ。
■Mirror Mirrorのみんなの推し曲の話
■キュートでファニーなリテイクの初解禁の様子
■クリスからコメントが寄せられた回