230512 22:00~22:30
SCHOOL OF LOCK! FRIDAY 学校運営戦略会議
特別授業 閃光LOCKS!
2008年第一回のライオットグランプリのGG先生
イメージとしてはSOL出身のバンドというイメージが強い
だからこそ初回に来てくれて、関われてうれしい。
尾崎先生、岩井先生よろしくお願いします。
(チャイム)
雄 この音に聞き覚えがある。いろいろ思い出しました。閃光ライオットが僕たちにとって本当に大事なスタート地点であり、いま復活という、あの時のことをちょうど思い出しているタイミング。
岩 確かにね
雄 岩井くんはどうですか。閃光ライオット、実際に別のバンドで出てたけど。復活はどう知ったんですか
岩 雄貴に聞いたかも。SNSとかで見て。復活らしいよ!って感じだった。
雄 俺はTwitterで、こう(TLを)見ていたら閃光ライオットの文字が見えて。まさかな、って一瞬流したんだけど、やっぱり戻って、「え、やるんだ!」って思って。
岩 みんなざわざわしたんじゃない?俺らの世代は。
雄 何度か閃光ライオットってまたやればいいのにねって勝手なことを、昔を懐かしむタイミングとかで(言っていた)。ああいう場って僕らにとっての救いにもなったし、単純に思い返すと楽しくなるから。
岩 忘れられない。
雄 ということで、授業を始めていきましょう。
岩 黒板があるね
雄 めちゃめちゃ久しぶりですね、黒板に文字を書くのが
岩 じゃあ押さえますね
雄 書きますよ、(文字を書き始める)…これめっちゃ緊張するんだよ。字、汚いから。
岩 いい音出てますね
雄 やべ、場所間違った…まあいいか。はい
岩 書けました?
雄 はい。書いた文字なんですけど、これは当時Galileo Galileiが閃光ライオットに応募した曲ですね。かなり昔の曲。僕が曲を書こうとして、しかも友達同士で組んだバンドだから、「雄貴が曲書くの?」ってあの感じ、わかるじゃん?あの、ちょっと肩パンしてくる感じ。
岩 うん。はいはいはい。
雄 …も、ありつつ、めっちゃ恥ずかしくて。でもその恥ずかしさをはねのけて曲を書いていったんだけど。これは初めて書いた曲の次、二曲目くらい。自分で曲をかけるのかな?と思ってもう1曲書いてみた。みたいなとこがあるかも
岩 始まりの1曲ですね
雄 そう。始まりの1曲です。「ハローグッバイ」。
M1 ハローグッバイ
雄 マイナビ閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!に向けた特別授業、閃光LOCKS! 初回を担当します。Galileo Galileiボーカルの尾崎雄貴と、
岩 ギターの岩井郁人です。
雄 改めて、ぼくたちGalileo Galileiですが、2008年に開催された第一回目の閃光ライオットでグランプリをとらせていただきました。このハローグッバイが当時の応募曲になってて。応募したとき、僕が閃光ライオットを知ったのは確か学校の職員室の横の掲示板だった。僕は不登校だったからよく先生に職員室に連れていかれて「お前本当に大丈夫か?」って話をされていたんだけど、そこの掲示板に貼ってあるのを見て、あ、閃光ライオットというのがあるんだ、と。賞金100万円とかも書いてあったけど、それよりあの青いポスターに何かを感じて。
岩 うん。
雄 当時やってたバンドはまだコピバンだからコピーと、このハローグッバイとかのオリジナル曲を交えてライブをやってた。全然地元の稚内にはライブハウスも1件しかないし、ハードコア系で。だからライブできる場所がなかった。僕のお母さんが看護師だったから、老人ホームのお祭り、出し物としてライブやったり。
岩 それも貴重な経験だけどね
雄 おじいちゃんおばあちゃんが俺らの演奏に耳塞いでてめっちゃショックを受けた。しかもちゃんとビートルズとか練習したの!おじいちゃんおばあちゃんに向けてやろうと思って。
岩 そのビートルズはどうだったの?
雄 いや、ぜんぜん耳塞いでた。
岩 マジ?それはショックだね
雄 こんなに寄り添ったのに伝わんねーんだ!って。だからバンドもライブをできる場所がなくて空中分解をしそうになっていた。そのタイミングでポスターを見て、これだ!って思った。先生にポスターありますか?って聞いて、貰って持って帰って。それでメンバーにこういうのあるから、これを目標にしない?って言って始まったんだよね
岩 すごいわかる。俺も。多分ライブハウスかスタジオ?札幌の近くで。結構スタジオがあったからそこに練習しに行ってたんだけど、そこで見たんじゃないかな。僕らのバンドにとってもすごく希望が見えた感じがした。
雄 ぴかーって見えたよね
岩 そう。ポスターが光ってた。
岩 で、当時雄貴は高校2年生、僕は高校3年生だったと思うんだけど
雄 THE GUILDってバンドだったよね。
岩 そう。THE GUILDってバンドで出場していて、札幌の3次審査で初めて会ったんだよね?
雄 そう。俺にハローグッバイのコード弾きながらさ、なんかにやにや近づいてきてさ、俺もう「こいつ嫌いだわ」ってしょっぱなから思ったもんね(笑)出会いは結構最悪だったよね
岩 まあハローグッバイがつないでくれたとも言えるけど
雄 ハローグッバイ弾かないで来てくれたほうが、もしかしたら仲良くできたかもしんない(笑)
岩 最初イメージ悪かったけど、そのあとはよくなったから!
雄 (笑) 3次審査とかもそうだけど、なんとなく覚えている、独特の出場者の空気とか。そこにはガチで来てる人もガチじゃないけど来ちゃった人もいて。Galileoは半分半分だったんだよね。ポスター見た時の輝きでガッと行っちゃったけど、いざその場に立ってみたら大丈夫だろうか?みたいなドキドキがあって周りが全く見えてなかった。そんな中にハローグッバイを弾きながら岩井くんが来たから「なんだこいつ」と思って。
岩 いや、絶対仲良くなろうと思ったんですよ。ハローグッバイをラジオで聞いたんです、当時。なんだこれ、北海道にこんなバンドがいるのか、絶対仲良くなろうと思って。絶対ハローグッバイ完コピして行こうと思って。
雄 (笑) そうなんだ
岩 俺はこれを弾けば仲良くなれると思ったら…(笑)でも一応そこでつながったんですよ。稚内と僕の地元恵庭で電話して
雄 電話友達になったもんね
岩 お互い悩みを相談して
雄 メル友になったんだよね
岩 そういうつながりが閃光ライオットによって生み出されていると思う。いろんなところで
雄 それはすごい思うね
岩 案外バンドを本気でやる人って他とつながれない人もいると思うんだよね。それによって普通の友達ができなかったりとか。音楽でつながるって珍しい。なかなかいなかったから稚内と恵庭でつながった、ってのもあるし。(閃光ライオットは)そういう場所でもあるよね。
岩 実際ファイナルのとき、グランプリは東京ビックサイトだったかな、現場でやましげ校長から発表されるわけなんだけど、どうだった?そのときはどういう気持ちだった?
雄 本当にいっさい自分たちが優勝するだろうという、そもそもそういう希望では来ていなかった。ただこの場を楽しもうと思っていた。まあ100万円とれなかったらバンドをやめなきゃいけなかったし。
岩 後がなかったんだね
雄 そしたら「優勝、Galileo Galilei!」って言われて。光…多分そこまでまぶしくはなかったと思うんだけど、バーッてすべてがぎらぎらのぴかぴかになって。見えていないの、目が。ステージに上がっていって、校長・教頭もいた中だったじゃん?見えていないの。これ。びかーっていう光の中でお二人の影がなんとなくちらちらしていた。腰に手を当てて前に出ていくサポートとかもしてくれていたんだけど、それくらいのイメージしかない。で、そのままライブやるんだよね
岩 一曲ウィニングライブ的なね
雄 それも。逆によくできたなと思う。全く考えていなかったのにそこに立って。それまでの人生で一番緊張したライブだと思う。ふつふつと、喜びというか…なんかさ、めちゃめちゃでかい強い希望が目の前にどんって現れると人間ってまず「これ手にしていいのか?」っていう恐怖とか畏怖を感じると思うんだけど、それで頭がいっぱいだった。
岩 僕は初めて人生で挫折を経験した。無敵だと思っていたの。10代の頃ってそういうところある人もいる。絶対に優勝できると思っていたの。
雄 (笑) そうなんだ
岩 札幌の3次審査でも、一番いいライブをしたと思っていた。
雄 でも実際、当時のTHE GUILD、なんで上がっていかなかったのかなって一番思ったバンドだった。
岩 だからこそ、めちゃくちゃ大きい挫折をして人生で初めての大きい挫折だった。それがあるからこそ、うまくいかないことも大事なんだなと正直思った。今だからわかる。
雄 すいません、なんか。そんな中で。多分俺らは(勝ったとき)泣き崩れるとかもなかったと思う。ああ駄目だったんだ、それが現実だよな、とか思うやつだったから。
岩 でも同時に手にしたからの、恐怖みたいなのもあったみたいだし
雄 それこそファイナルにいたバンドはさっき言ったようにガチガチで来ていたから…しかもみんなめっちゃ席が近くてそばにいるわけ。その日の緊張とやってやるぞ、やれるだろうかの気持ちの中で、メンバーにブチギれちゃう人とかもいて。
岩 それぐらいなかなか10代で体験できないほど熱くなれるというか、没頭できるぐらいのイベントだったなと思う。そう考えると復活するのはうれしいね。いろいろな物語がある
雄 それこそ世代が違って、おかれている状況が少しずつ変わっていて新しい世代の人たちだと思うから、そのドキドキ感とかも、また違ったものだったりするのかも。閃光ライオットにはその楽しさがある。実際、もう出られなくなった今でも、そういうことを考えるとわくわくする。出る人たちはどんな気持ちで応募するんだろう。どんな応募アーティストがいるんだろうって。
岩 それを考えると刺激になりそう
雄 閃光ライオットって、これは自分が初代で優勝したからではなく、閃光ライオットから得たものでいまこうやってミュージシャンをやれているということが、すべて閃光ライオットが起こした魔法だし、あれにいまだに感化され続けていると思っている。本当に、復活マジでうれしいです。めちゃめちゃ追いかけようかなと思っています。
岩 そろそろ終わりの時間。
雄 では最後に黒板に(文字を書き始める)。これさ、書き順とかもいろいろな人に見られていると思うと…
岩 ぎりぎりラジオだから大丈夫
雄 そうだよねwwはい、書けました。「出口であり入口」。
岩 出口?
雄 まず出口。僕もそうですし、僕がみた、閃光ライオットに出場していた人たちはみんなそうだと思うんですけど、年齢的に何かしらの出口を…それは今の状況から出たい人もいるだろうし、単純に今の状況をよくしたい人も、別に今のところにいたい人もいるかもしれないけど、多分出口をみんな求めていて、僕らもそうだった。稚内という町にいてライブもできない、おじいちゃんとおばあちゃんは耳を塞ぐし、周りもバンドをやっていることにあまり興味を示してくれない。(閃光ライオットは)その出口だったなと。それと、ステージに立ったときに、さっき言ったように光が見えたんですよね。あれはだから出口であり、入り口だった。出口は、次の入り口だから、そういう門みたいなものを僕は通ったんだなと思っている。だから「出口であり入口」
岩 全くその通り。僕もそうです
雄 岩井くんが挫折したってのもそうだろうし。
岩 あれもまさしく出口であり入口でしたね。
雄 みんな、優勝した僕らだけでなく、通った人たちはみんな、そこに通過点、それも輝かしい通過点を感じて通って行ったんじゃないかと思っている。今の人たちも閃光ライオットでそれを感じたらすてきだなと僕は思っています。しかもそれが続いているというのが最高だと思います。
M2 夏空
雄 いまSOL!に関係したものにかかわってしゃべっているということが今、心の底からうれしかった。
岩 いま絶賛、大会が真っ盛りというか、地方でいろんな審査が行われて、ファイナルに向かっているという。頑張ってほしいね。
雄 頑張ってほしいし、頑張ってほしいというかなんか…同じ気持ちをぜひ味わってほしいという感じ。Galileo Galileは閃光ライオットをめちゃめちゃ!応援しているんで!!
岩 はい。応援しています!