ひらいても小箱

BBHF, BUMP OF CHICKEN, People In The Boxなどが好きです。アイドルも好きです。さっぽろ

【ライブレポ】People In The Box ワンマンツアー Tabula Rasa 191006@札幌COLONY

People In The Box One Man Tour 2019 『Tabula Rasa』11本目、札幌公演を見てきた。

 

ピープルを好きになって早7年(!)。ようやく生で見られた。
ピープルは音源が作品としての完全なる完成だという感覚がすごくあるバンドだと思っているので、ライブを見たら自分はどう感じるんだろうということも今日の楽しみの一つだった。

 

f:id:white_mocco:20191008130455j:image

(ツアーのフライヤー。帰るときこれと一緒に旧譜のセルフライナーノーツがもらえる。)

整番はまさかの2番。最速でとってよかった。
最初間違ってcubeに向かいかけるというアホミスをしたため開場ギリギリ到着すみません。
ポジション取りはさすがに選び放題。ダイゴマンのドラムプレイを間近で見たかったので最前センター上手寄り。最前ならどこにいても3人ともよく見えたと思うけど。
フロアスピーカーの放射範囲より前方だったので生音とか返しとかがよく聞こえてたんだと思う。


最近見たどのバンドよりも客層広めだった。
大人が多いなぁという印象。

 

f:id:white_mocco:20191008130018j:image

(こんな早い整番見たことない)

 


クラシックみたいなSEで入場、時計のカチカチ音に切り替わる。完全に一定のリズムではなく、不規則なリズムが混じってくる。不自然な物語が始まっていく。

1.装置
2.いきている
3.木洩れ日、果物、機関車

最初の2曲はアルバムの曲順通り。木洩れ日は一日中一曲リピートしてたことが何度もあるくらい好きな曲。サビのスパークが気持ちいい。

>>(以下この記号は波多野MCメモ)タブララサは会場限定と配信という今までとは違う形態でのリリースになったけど、中身はいかにもPITBらしいものになった。今日はタブララサの曲を中心に。

4.風景を一瞬で変える方法
5.忘れる音楽
6.眼球都市
7.まなざし

まなざしは最後のサビでぶわっと緑の照明になったのがすごく曲にあっててよく覚えてる。

ここまではベージュのテレキャス?(たぶん?詳しくないから分かんない。リハ画像に載ってるいつものやつ)だったんだけど、ここでジャガー?(サンバースト系の深い茶色のギター)が出てくる。この後もテレキャスメインでこの2本のギターを使い分けてたんだけど、どの曲がどっちだったかはいまいち覚えてない。ギタースタンドを置かずに毎回スタッフさんが裏から持ってきていた。ギターを背中に回して(もしくはギターを担がずに)ピアノを弾くというシーンも多かったんだけど、波多野さんがキーボードを弾くと音階のあるリズム楽器という感じがするといつも思う。
そういえば健太さんは後ろにベーススタンド置いて2本ベース用意してたけど結局5弦ベースしか使ってなかったっぽい。(もう一本置いてあったのはたぶん4弦だった)

 

f:id:white_mocco:20191008130036j:image

(公式ツイッターよりリハ画像)

>>ファーストアルバム、rabbit holeから一曲

8.ブリキの夜明け
9.聖者たち

ブリキの後にギターチェンジがあって、片づけているうちに健太さんがベース弾き始めたから忙しいなと思ったら聖者たちだった。イントロのベースだけの時間が長いから、前の曲から間をおかずに始めてもギターの入りは間に合うという寸法。

>>北海道は1年ぶりくらいか。北海道は他より気温が低い(寒いとか涼しいという言葉を意図的に避けていたように思う)し、空気が澄んでいるので、札幌駅に降り立った時に「これこれ!」といつも思う。北海道の中でも札幌はまだ南のほう。北のほうはもっとすごいんでしょうね。皆さん流氷って見たことありますか。ある方もいると思うんですけど、湖がバーッと凍る、みたいなこともあるんでしょうか。ワカサギ釣りをやるような。でもあれ氷の厚さを見誤ると大変なことになりますよね。次の曲は薄い氷の上に広がる何もない世界をイメージして作った曲です。

かいつまんで書いたけど割とこんな感じのMC。話の流れが唐突だなと思ったら2121の前振りだった

10. 2121(発音はtwenty-one twenty-one)
11. 八月
12. もう大丈夫

このパートはそれこそ空気が澄んでたと思う。Tabula Rasa。ここで八月はヤバいと思ってたらその次がもう大丈夫で全然大丈夫じゃなかった。泣いてるお客さんもいた。その気持ちよく分かる。

 

八月のアウトロのリピートは波多野さんキーボードだった。リピートの最後の一回だけだけテンポを上げて終了。最後の一回が速いだけで印象がかなり違う。

 

f:id:white_mocco:20191008130158j:image

(Tabula Rasa購入。会場限定を初めて買えた喜び)

 

 


>>グッズ紹介MC(ダイゴマンのマイクがなぜか超高音エフェクトかかってる)


ダ>>ステージ上はフロアの声が聞こえにくい。前のほうの人には俺の生声も聞こえてると思うけど、自分にはほぼ生声しか聞こえなくて気持ち悪い(笑)


ダ>>皆さん今年のラッキーアイテムは知っていますか?箱です(強引)!…こちら、箱改めペンケースです。もうペンケースで行かせてもらいましょう。 波>>ペンケースって言っちゃうんだ(笑) ダ>>これを持ってたら幸せになれます。ただしこういう状態で売ってるので自分で作らないといけません!僕たちは非常に親切なのでYouTubeに波多野くんがつくり方を紹介してる動画があります! 波>>特別な道具とかは特にいらなくてあまり難しくなかったと思います。幸せは自分の手で作り上げてください


ダ>>北海道の人は見たことないかもしれませんがこれはパーカーと言います。北海道の人は見たことないかもしれませんがフーーードという帽子がついています。リピートアフターミー、フーーーーード 客>>「「フーーーーード笑」」 ダ>>リハで着てたら脇汗かいちゃうくらいあったかいです。


ダ>>こちら大変かわいい馬のTシャツです。よく見るとちょっとキモいです。 健>>この辺(後ろ足らへんを指して)絶対人間が入ってる。 ダ>>ハイ、では健太決め台詞。 健>>ツアーの思い出にぜひ買ってください 波>>ツアー二本目のとき、波&ダがふざけまくってた中で健太が急に「ツアーの思い出に」をぶち込んできたので「ツアーグッズとはそういうものだった」という衝撃的な気付きを得たという前段階があったんですよ(笑)


ダ>>鳩のTシャツ。動物は実写や写真がかわいくてもリアルなイラストにするとキモい。鳩の鼻の横にあるポチってやつはなんなんでしょう 波>>それは多分、メガネがずり落ちてこないようにですね(真顔)。 ダ>>波多野くん今日調子いいですねーーー!!!


ダ>>ニット帽。僕は禿げるからかぶらないですけど。表参道のキングダムという美容室の店長に頭皮についてマジで相談してるんです。 波>>キングダムの長は王じゃなくて店長なんですね ダ>>その上にセレブなマダムの髪しか切らないオーナーがいるからその人がきっとキング。


ダ>>禿げたらきっとバンド追放されるんですよね? 波>>禿げてもいいと思いますよ。かっこよさの方向転換、かっこよさのハンドリングです。今ちょっといいこと言いましたね ダ>>禿げてもこのバンドにいられることが分かりました。リアルな話、禿げたら健太と場所変わると思うけどね!


ダ>>ポーチ。僕はこのツアー中に飲むサプリメントがだんだん増えているのでそれらを入れて使ってる。最近追加したのがアルギニン。 波>>アルギニンって名前がかっこいい。アルギニン、仕事人、みたいな。…皆さんここ忘れてもらってもいいですか…? ダ>>波多野くん今日ほんと調子いいですねーーー!!!

 

f:id:white_mocco:20191008130300j:image

(グッズはキーホルダーのみ購入。トートは売り切れた模様。箱買えばよかったかなぁ)


ダ>>(実は曲も残り僅かです、みたいなことを言った?高音エフェクトで煽られると正直全然聞き取れなかった。他のお客さんもあまりリアクションとれていない様子。)ここにいるとそっちの声が全然聞こえないんだよ。本当に人間居る?なんとあと1曲です! 客「えーー」 人間いるじゃん! あと2曲! 「えーー」 あと3曲!「えーー」 人間いたわ!あと4曲やります!!

ダイゴマンの最後のコルレスの間に演奏モードに切り替えていく二人。さっきまで「家みたい」なゆるい空気でMCしてたのにちょっと殺気立つくらいの集中。

13. 無限会社
14. ミネルヴァ
15. かみさま

このブロックはさらに一段ギアが上がったような演奏。新譜の中では今のところまなざしとミネルヴァが好き。快感を覚えるくらいの言葉遊びと緩急。

>>今日はありがとうございました。懐胎した犬のブルース

16. 懐胎した犬のブルース

演奏後の三人の深々としたお辞儀と少し微笑んだ波多野氏が印象的だった。退場。

 

 

手拍子に迎えられて再登場。

>>北海道という土地にやはり興味が尽きない。sleepy.abの成山さん――北海道の至宝――の地元のほうだと鳥がめちゃくちゃ大きいそうですね(この話からどうやって次の話につながったのかさっぱり思い出せない)
>>手前味噌ですけど、PITBの音楽は流行を全く無視して、しかし時代を切り取るような、そんな音楽だと思っている。タブララサもとてもいいものができた。冷たく見えるけど中はとても激しい、そんな印象だと僕は思っています。(八月の歌詞みたいだなあと思いながら聞いてた)
>>一つ前のKodomo Rengouは時間をかけて作ったこれまでのPITBの一つの集大成と言えるような作品。でも、それを超えるものをまた作れたと思っている。
>>実際のところ北海道にはそんなによく来られるわけではない。申し訳ない。ただ、音楽は10年20年先も新しく聞けるものを作っていくので、これからもよろしくお願いします。
>>では最後まで全力でやります。

En.1 世界陸上
En.2 ベルリン
En.3 ヨーロッパ

怒涛の変拍子曲たち。そしてヨーロッパは圧倒的。「君の胸騒ぎが本当になるといいな」ってフレーズ、ピープルの中でもかなり上位で好きかもしれない。


さて、ピープルのライブ、私はどう感じるんだろうという問いの答え。
私が今まで(というかほかのバンドの)ライブを見に行くときは、お客さんに対してパフォーマンスをしているのを見に行っていたはずなんだけど(意識したことはない。今回区別のために初めて言語化した)、ピープルに関しては、音がそこで作られているのを目の当たりにするとか観察する、といった表現が近いと思った。
最近はステージ上にあからさまにMacを設置してても普通だしそういう音楽も好きだけど、だからこそ「全てをメンバー3人で出せる音で構成する」というこだわりに改めて感動した。
いつも姿の見えない状態で、耳だけで受信していた音楽が、三人が(たった三人が)こんな風に鳴らしていたんだと答え合わせをするような時間だった。


ドラムは特に観察していて楽しかった。無知だからこそかもしれませんが。スティックの細いほうを握って持ち手側でたたいてる曲があったり(確か木漏れ日)、スネアの縁をたたいて硬いカンカンした音を出してたり、シンバルの叩き方・叩き位置で全然違う音が鳴っていたり。

 

ヨーロッパの最後でステージ端ギリギリまで前に出てきてギターをかき鳴らす波多野さん。あの瞬間はパフォーマンスのベクトルが観客向きにグサグサ刺さってきてた。逆にその瞬間以外はずっと3人の世界を目の前で外から観察する感覚が強かったんだなともその時に思った。

 


今これを書きながらCD聞いていて気づいたんだけど、今回のアルバムは今までとクレジット表記が変わっていて、今までは作詞 Hirofumi Hatano(WRくらいまではHatano)、作曲 People In The Boxだったんだけど、今回は作詞 波多野裕文、作曲 波多野裕文山口大吾福井健太 になってる。これは何のこだわりなんだろうね。

▶セトリまとめ
1.装置
2.いきている
3.木洩れ日、果物、機関車
4.風景を一瞬で変える方法
5.忘れる音楽
6.泥棒
7.まなざし
8.ブリキの夜明け
9.聖者たち
10. 2121
11. 八月
12. もう大丈夫
13. 無限会社
14. ミネルヴァ
15. かみさま
16. 懐胎した犬のブルース

En.1 世界陸上
En.2 ベルリン
En.3 ヨーロッパ