ひらいても小箱

BBHF, BUMP OF CHICKEN, People In The Boxなどが好きです。アイドルも好きです。さっぽろ

【ラジオメモ】210210 BBHFTalks

異業種Talks / 株式会社 VERSION2取締役 大西 昭夫さん

 

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BBHFTalksは、2020年4月から北海道放送Air-GでスタートしたBBHFのレギュラーラジオ番組で、毎週水曜21:30から25分間放送しています。

このラジオメモは、ブログ主のタイピング能力の限界により大意が変わらない程度に語尾や発言の省略があります。一言一句再現した書き起こしではないので悪しからず。

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雄貴と和樹のふたり放送

 

ゆ 最近は制作したり。いつも通りです。今日は異業種トークをしていくのでお楽しみに。

 

■異業種Talks

ゆ 対話を行う異業種トークです。僕らと異なる職業の方にシンプルでライトな質問を投げかけていきます。株式会社 VERSION2の取締役の大西 昭夫さんです。よろしくお願いします。

大 よろしくお願いします。大西です

ゆ 大西さんはインターネットを使った学習形態eラーニングシステムを開発した人。以前ミュージシャンをしていた経験も生かして、現在は札幌の新しいライブハウス、PLANTでライブ配信システムの開発実験をしている。Air-Gの「Dig link〜ディグリンク〜」のスペシャルオーガナイザーでもある。Dig linkってどういう内容ですか?

大 毎週木曜25:30~Sanaさんというナビゲーターがサブカルについていろいろ紹介している番組。声優さん、アニメ、ゲーム、etc。

 

ゆ 本題。eラーニングシステムって、僕ら勉強不足だし大学とかで勉強したこともないのでオンライン授業ってやったことない。システムについて簡単に教えてください

大 eラーニングのeはe-mailのeと同じ。e-mailは手紙(mail)が電子になったものなので、勉強が電子化された、というイメージ。その行為をするシステムがeラーニングシステム。さらにLMS(ラーニングマネジメントシステム)というものがある。eラーニングはコンピューターで勉強するもの。さらに成績のマネジメントも電子化できるようになるシステムも付随してくることが多い。それがLMS。今まで先生がやっていた作業の大半を電子化できる。今はスマートフォンもつかってどこでも利用できるようになっている。イメージとしては、プリントを画面上で作って、生徒が指定時間にパソコンでそれに答える形。動画教材、音声教材なども見て、最後に課題を提出する。最近よく見るようになったオンライン授業とは違って、あらかじめ用意された課題に取り組む形がメイン。

ゆ いま僕らがzoomとかで配信してお話ししているのとはまた違うんですね。

大 皆さんが想像しているオンライン授業とはe-ラーニングは少し違っていますね。

 

ゆ e-ラーニングに携わるきっかけは

大 きっかけは2003年ごろ。北海道の東海大学というスキーの強い学校がある。彼らは夏でもスキーの練習をするためにカナダなどに遠征に行くので、夏の間単位が取れないという問題があった。町田 佳世子先生という方から「その生徒たちに単位を取らせたい。パカパカ開くPHSガラケー、あれは持っているんだけど…」という相談を受けて、それがあれば課題を出せるんじゃないかと考え、自宅にサーバーを導入、先生にここで問題を作って生徒に送れば生徒はいつでも課題を提出できるよ、というシステムを作った。それを使ってカナダの学生がちゃんとそれで単位を取れた。1週間に10ページくらいの課題。今度はそれをwebtubeという名前で製品化した。試験監督をコンピューターで再現するイメージなので、試験監督と試験管(test tube)の掛詞のネーミングになっている。YouTubeが出たのはそのあとなのでパクリではないです(笑) これが北海道大学の英語教育で採用された。学生は全員それを受けないと単位が取れないことになっている。その授業は、教室に行くとコンピューターしかなくて先生がいないんです。で、Webtubeにアクセスして課題を解くのが授業。

ゆ へえーー!もはやSFみたい

大 そのときに出会った先生が河合剛教授。彼と一緒に作業しているとすごく刺激になり、この仕事だけを突き詰めたいと思うようになった。そのとき立ち上げたのがVERSION2という会社。そこではGlexaというeラーニングシステムを作った。「剛と昭夫の学習体験」から「GとAのLearning Experience」、並べ替えてGlexa というネーミング。webtubeとGlexaの両方をやらないと単位が取れない、というのを北大では10何年くらいやってる。その授業形式は全国で注目されて今は100大学くらいが参加しているプラットフォームになっている。なのでこれを聞いているリスナーの中にきっと北大卒業生とかがいれば、webtubeとglexaおじさんと呼んでいただければ(笑)

ゆ ぜんぜんいるかも。すごい。未来に生きている方とお話しているんだなという気がしますね。

 

ゆ 今はライブ配信のシステムの開発実験をしているとお聞きしましたが、どんなシステムを目指しているんですか

大 当時僕はアキオドットココムという芸名で。今はPLANTで開発をしているんですが、そのplantの前身のColonyでお世話になっていた。Colonyの小野寺さんが新しいライブハウスを作るとき、ほっとけないたちだからなにか手を貸したくなった。エンジニアなので何でも手を貸します、と言ったら、ライブ配信システムに困っているらしく、作りましょう!ということになった。課題を聞き取りして、それをどうやって解決しようかと2か月ぐらい実験している。一番大事にしているのは、絶対に音は止めないということ。映像がちらついてでも音はきれいに出したい、ということをメインに、他の悩みも改善している。昔、バンドの後にVJをやってたことがある。VJは映像が少しくらい止まっても演出かなと思ってもらえるが、音は止まるとみんなこっちを観ちゃうから絶対によくない、というのを経験した。それもあって音は絶対に止めたくない。

 

ゆ そのシステムを今開発している中で、eラーニングの経験はいきているのですか

大 eラーニングは主に大学で使われるものをつくっていた。使用される時間は短く、授業でみんな一斉にアクセスするから、一斉アクセスが多い。テストもそうだし、課題はみんなぎりぎりに出すし。ほとんどの人が締め切りのぎりぎりに出すので、サーバーがダウンしたときはTwitterが大盛り上がりした。「期限が延長になったぞ!」と(笑)。ライブでも1万人とかが一斉に見たとしてもそれに耐えられるような、集中アクセスに対するノウハウというのは多少あるかなと。テストとかは留年に関わるから絶対に止められない。その時間に絶対に届けなくてはいけないから、それはライブ配信の緊張感にも似ているかも。

 

■ゲストセレクト

ゆ ではミュージシャンの大西さんにここで1曲選んでもらって。

 

M1 GARBAGE / HAMMERING IN MY HEAD

 

大 この曲に影響を受けたから、この曲が入ったアルバム名version2を会社名にした。

 

■Talks 続き

ゆ 今後音楽、イベントの配信はどうなっていくと思いますか

大 エンジニア面から話すと…一リスナーとしては、今までやらなかったのは権利の問題とか事務所の方針とかだったのかなと思うんですが、このご時世でみんなライブ配信をするようになったのは嬉しい。ライブ会場の席はもっとゆったりさせて、配信でも見れるようになったら嬉しいと思う。ライブハウスには踊りたい人が行って、僕は家でゆっくりワイン飲みながら見て、そのまま寝たい派。たとえば新聞、ニュースペーパーのペーパーが無くなってもニュースは無くならなかった。音楽も同じようにレコードショップが減っても音楽は盛り上がっていっていると感じる。それに対して技術やとして何ができるか、とワクワクしている。

ゆ 心強い。ラジオ以外でもいろいろとお話を聞きたいくらい。

 

ゆ 今後の目標、メッセージをお願いします。

大 自分は50歳には音楽で仕事をしていく、と宣言してしまった。30代の頃には40になったら社長業を引退してやりたいことをする、という宣言もしていた。言霊を信じている。50になったら、という宣言からいまライブ配信の仕事に関われているのかも。

エンジニアとしては、シンプルに考えることを心がけている。システムも実際そうやって作られているので。例えばつらいつらいと人生相談を受けたときも、何がつらいの、と一つひとつを紐解くようにするといいと感じる。

ゆ すごく自分たちにもためになる話を聴けた。お金を払って聞きたいような講義を聴けた。

 

ゆ どうもありがとうございました。最後に、大西さんが僕らの曲の中から気に入った曲を選んでいただく。

大 もともと聞いていたんですよ。今回のために聞いたわけじゃないと言っておきます。選ぶのは、とけない魔法。アルバムが2枚組で濃厚。人となりを想像しないで聞いたらどんな天才が作っているんだろうと思った。その中で唯一とけない魔法はpop調だなと思った。裏にシンセブラスがバババと入っていて。自分が高校生の頃に戻ったような気持ちになった。すごくさわやかな気持ちになってインパクトがあった。

 

■エンディング

(バックで解けない魔法がかかりながら)

ゆ 今日は異業種Talks、もちろん今までの対談も面白かったけど、今回は特に授業を受けているような、情報を得られたtalksでした。ラジオ以外でもお逢いして、、、僕らのライブにも協力していただけたら、なんて思ってしまった。